レーザートーニング

QスイッチYAGレーザーを用いて「レーザートーニング」という治療を行っています。これは、肝斑部位にあえて弱めの設定で、1週間に一度くらいのペースで継続してレーザーを照射することで、肝斑が薄くなるまでの期間を少しでも短縮させようとする治療法です。
Nd-YAG(ネオジウム・ヤグレーザー)はイットリウム、アルミニウム、ガーネットという3種類から成る結晶YAGにネオジウムNdを混ぜたもので、1064nmという波長を出します。深部への到達性がよいため太田母斑や異所性蒙古斑,青や黒の入れ墨(アートメークを含む)に対して威力を発揮します。
波長を半分に変換できるKTP結晶を組み込んで、532nmの波長を出すこともできます。532nmの波長は、メラニン色素に反応するとともに、ヘモグロビンの赤い色素にも反応しますので、表在性のシミやソバカス、赤やオレンジ、紫色の入れ墨(アートメークを含む)の治療に使用されています。
レーザーを当てたことで起こる反応
- レーザー光が色素に吸収される。
- 光エネルギーが熱エネルギーに変換される。
- その色素が熱せられる。
- やがて熱せられた色素から周りの組織に熱が拡散し、熱障害(軽い火傷)をおこす。
- それが表面のかさぶたとなって脱落する。
※一部の光は衝撃波となり、対象物を細かく粉砕し、体の中の掃除をするマクロファージが食べて処理をすることによって、色素が徐々に薄くなってゆきます。従って真皮内にあるものは治療回数として複数回かかってしまいます。
こんな効果が期待できます
- 肝斑の改善
- 色素沈着の改善
- 肌のキメ・ハリの改善
この施術をお受けいただけない方
- 炎症のある皮膚
- 敏感肌
- 重度の心疾患をお持ちの方
- 糖尿病など創傷治癒に問題のある方
- 妊婦及び授乳婦
- 皮疹やヘルペス発疹のある方
- 日焼けしている方
- 今までに一度でも金製剤を使用したことがある方
肝斑とは
症状
肝斑は、女性ホルモンバランスが崩れがちな30代~50代位の女性の頬、額、上口唇の上(鼻の下)に左右対称に境界線が不明瞭な褐色調の色素斑を好発するのが特徴です。
また、妊娠中やピルの使用によってホルモンバランスに変化があったときに発生することもあります。
原因
肝斑は、妊娠やピルの服用との関係が指摘されることから、女性ホルモンの分泌と深く関係があるといわれています。
閉経とともに薄くなったり、消えたりする傾向にあるといわれています。
紫外線の多くなる夏に目立つようになり、冬には薄くなることが多く紫外線が増悪要因になります。
また睡眠不足やストレスによってホルモンバランスが崩れることも発症の要因となり、ストレスとの関係も指摘されています。
治療
ほかのシミと違いレーザー治療が効きません。
それどころか、レーザーを当てることでメラノサイトが活性化され悪化してしまうことがあります。
当院ではレーザートーニングを使用します。微弱なパワーを均一に照射することで、シミや肝斑の原因となるメラノサイトを活性化させず、徐々に薄くすることができます。
今までのレーザー治療では難しかった肝斑の治療に効果があるだけでなく、肝斑を含む色素性病変の改善も期待できます。
レーザートーニングの施術の流れ
レーザートーニングの所要時間、施術間隔や施術の流れは下記のとおりです。
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カウンセリング
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洗顔
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写真撮影
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照射
所要時間 | トータル30分ほどかかります。 ※前回終了から1年以上あいた場合、1クール終了後、医師の診察必要となります。 |
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施術間隔 | 1~2週間に一度 |
施術の痛みやダウンタイムについて
痛み
- パチパチとゴムではじかれたような痛みや熱さを感じることがあります。
ダウンタイム
- 施術直後はすぐにお化粧してお帰りいただけます。
- 赤み・熱感などが出現することがありますが、一過性の症状で自然に治まることがほとんどです。数日しても治まらない場合や何か異常を感じましたら早めにご来院下さい。
アフターケア
- 炎症後の色素沈着を最小限にするために、美白剤の使用をお勧めています。
レーザートーニングの料金
頬 | 1回 | 5,500円(税込) |
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頬 | 6回 | 27,500円(税込) |
全顔 | 1回 | 11,000円(税込) |
全顔 | 6回 | 55,000円(税込) |